臨床心理学にいる

心理学のあれこれ

心理学史 004 J.S. ミルの心的化学

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BY Takashi Kato

J.S ミル

イギリスの哲学者・経済学者。父のジェームズ・ミルにより、3歳からギリシャ語、8歳からラテン語といった並外れた早期教育を受け、17歳でギリシャ文学と哲学、化学、植物学、心理学、法学を習得。ロンドンの東インド会社に就職し、勤務の傍ら思想活動に取り組んだ。会社解散後、フランスのアビニョンの近くに移り住み、1865年にイギリスの下院議員となるが、3年後の1868年に落選。アビニョンに戻りそこで死亡した。

連合心理学者でもあるミルは、論理学体系(1843)において感覚と観念の連合によって複雑な心的過程を説明した。ミルは、虹の7色の融合が白色を作ることを例に上げ、連合は単なる機械的結合の役割を果たすだけでなく、化学的化合のように働き、新しい性質を生産する(心的化学の説)と述べた。

ちなみに父のジェームズ・ミルは、「人間精神現象の分析」(1829)において、感覚と観念を要素として、抽象、想像、信念などの高次の精神作用から快・不快までを機械的な連合により説明した。心的機械論とも呼ばれている。