臨床心理学にいる

心理学のあれこれ

心理学史 006 ミューラーの特殊神経エネルギー説

ミューラーによる、人間の視、聴、嗅、味、触覚の5感の区別が各感覚に対応する神経の違いにもるものだという仮説。「人体生理学ハンドブック」(1833〜42)において、感覚は感覚神経自体の性質と状態についての知識を取り入れることで成立し、「感覚神経の性質は各感覚で異なり、各感覚の神経はそれぞれ固有の性質、特殊エネルギーを持つ。」と述べた。特殊神経エネルギー説によれば、感覚はそれに対応する神経が興奮することによって生じ、物理刺激そのものによって生じるものではないとしている。

この見解はヘルムホルツによって拡大され、ひとくちに色や音といっても、赤と黄、1000Mzと500Mzでは異なった神経を通るため、その感性的性質が異なると考えた。ヘルムホルツはその他にカエルの神経興奮の伝達速度を測ったり、人間に及ぶ視覚や聴覚の研究にすぐれた業績を上げたりするなど、実験心理学の祖と見る人も多い。

ちなみに下記人物は、ベルリン大学でヘルムホルツに師事したヘルツ。周波数を示す国際単位ヘルツ(Hz)にその名が残されている。

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