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心理学のあれこれ

心理学史 007 ヘルムホルツの無意識的推論

ヘルムホルツは、生理学者として多くの感覚研究を行い、「生理光学ハンドブック」(1856〜66)において、実験心理学の成立に大きく貢献した。他にも色覚(ヤングーヘルムホルツの三色説)や聴覚、知覚の無意識的推論などがよく知られている。

ヘルムホルツは、イギリス経験論の立場を取り、日光のもとで灰色の紙は日陰よりも多くの光を目に与えるにもかかわらず、日陰の白紙の方が逆に明るく見える事実を「無意識的推論」によって説明した。つまり、最初は意識的に行われていたことが、連合と反復の結果、無意識的に行われるようになったためであり、錯視現象などもこの無意識的推論の行き過ぎが知覚を誤らせると考えた。

ちなみに、ヴントはヘルムホルツの弟子の一人。