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心理学のあれこれ

心理学史 031 ゴールトンの個人差研究

ゴールトン

1822〜1911年、イギリスの科学者。優生学の創始者とされる。ダーウィンの従兄弟で、遺伝と人体測定に興味を持ち、身長、体格、体力など、人間の特徴に関する数多くの研究を行った。ゴールトンは「天才と遺伝」の中で、人間の身体的・精神的活動はある程度までしか上達させることができず、その壁は「教育や努力では超えることができない。」と言及している。ゴールトンの見解によると、人のできることには限界があるということになるが、これはダーウィンを意識してのことと考えられる。本当はダーウィンのようになりたかったかもしれない。

遺伝学者のゴールトン、環境主義者のワトソン。


個人差の研究

ゴールトンは、初期の心理学では取り上げられなかった個人差の問題を様々な角度から取り上げ、「人間能力とその発達の研究」(1883)において感受性、心像、連想など33項目にわたって人間には著しい個人差があることや、それが遺伝的素質によることが大きいことを明らかにした。双生児の比較研究、質問紙法の精密化、統計的方法の利用など、現代心理学に大きな影響を与えている。