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心理学のあれこれ

心理学史 035 ジェームズの心理学

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BY Takashi Kato

ジェームズ

1842〜1910年、アメリカの哲学者・心理学者。父のヘンリー・ジェームズはスウェーデンポリ派の進学者で、弟のヘンリー・ジェームズは小説家。幼いころはヨーロッパ各地で過ごしたため世紀の学校教育はほとんど受けず、家庭教師と私塾による教育を受けた。ハーバード大学で科学を専攻、後に医学を学び、学位を取得した。

ジェームズヴントと同時代の人物で、ドイツで興ったフェヒナーやヴントの実験心理学を知り、科学的な「心」の研究に参加するようになった。しかし、「心理学の原理(principles of psychology)」(1890)で有名になると、(狙ったかのように)ヴント流の要素感に基づく意識心理学に反対し、(ダーウィンの進化論思想とプラグマティズムの影響を受けた)独自の機能主義的体系を展開した。これは意識の構造よりも、機能が重要であるとし、意識の機能を環境への適応という観点から扱う立場である。また、ジェームズはヴントの静的な要素的意識感に対して、ダイナミックな「意識の流れ」を提唱し、意識は常に進化し続ける一連の流れであることを強調している。ジェームズは「アメリカ心理学の父」と呼ばれ、現在に至るまで大きな影響を与えている。