臨床心理学にいる

心理学のあれこれ

心理学史 059 ゲシュタルトと形態特徴とは

ゲシュタルト心理学におけるゲシュタルト(形態)とは、「まとまり」をもって現れる具体的なものである。形態特性は分節した図の特性、要素の寄せ合わせには還元されない特性、移調可能性を持つことを特徴とする。これはエーレンフェルスの形態質とは異なるものである。

ちなみに、ゲシュタルトという用語そのものは、グラーツ学派のいう「ゲシュタルト性質」に由来する。ゲシュタルト性質とは、要素に分解したものでは霧散してしまうような性質、つまり要素の総和以上の何かであり、それ自体が一つの全体であるような性質を意味している。これに対して、ベルリン・ゲシュタルト学派は、グラーツ学派の全体性質の理解は、未だ「要素の総和に何かが付け加わったもの」という要素主義の名残を色濃く残していると批判し、これを払拭し、部分に対する全体の優位性を強く主張して初めてゲシュタルト理論たるものになると偉そうに主張している。