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心理学のあれこれ

心理学史 068 スキナーの徹底的行動主義

スキナー

1904〜1990年、アメリカの心理学者。行動主義の基盤をなすオペラント条件づけの創始者。1931年にハーバード大学で学位を得た後、48年から定年までハーバード大学の教授を務めた。

大学院生のころに、ネズミがバーを押せば餌が出る「スキナー箱」を考案し、動物の自発的な行動(オペラント行動)は、随伴性強化(その行動をすれば餌を与えられること)によって生起確率が増加するというオペラント条件づけの基本原理を確立した。ソ連代表パブロフの古臭い条件づけ(古典的条件づけ)では、被験者が刺激に対して受動的に反応させられているとして、レスポンデント条件づけと呼ぶ一方、自ら創案した条件づけをオペラント条件づけと呼んだ。

スキナーにとって人は空虚な存在に過ぎず、行動が依存しているのは直接的な環境であるため、環境条件を統制できなければ行動を統制できるはずがないというのが、スキナーの信念であった。


1950年年代以降の行動主義を代表したスキナーは、直接観察不可能な仲介変数や神経生理学的機構によらず、ある刺激とそこで生じる反応との関係に着目し、弁別刺激−オペラント反応−強化子の関係(3項随伴性)の経験的記述を重視した。

スキナーは、ハルやトールマンのような仲介変数による行動の説明を否定し、スキナー箱を考案してネズミに自由に反応させるオペラント条件づけの研究を行った。また、教育工学や行動療法など、スキナー自身が創始した行動分析を人間生活における実践的場面に応用した。